コロナによる外出自粛を余儀なくされた今年。
その際に、テレワークに移行した会社も少なくないのではないでしょうか。
今後もマスクなしの生活は当分やってこないとされ、テレワークの市場が広がっていくと予想されています。
既に行っている人は分かるかとは思いますが…テレワークは良い点はもちろんありますが、気を付けたいこともいくつかあります。
そのうちのひとつが、テレワークうつ。
文字通り、テレワークによって起きるうつなんですが、「テレワークうつって何?」という人が多いかと思います。
そこで、今回はそのテレワークうつについてまとめてみました。
テレワークをしているけど、最近何だか気分が落ち込み気味…。ずっと怠い…。なんていう症状があったら、ちょっと注意した方が良さそうです。
テレワークって何?
まずは、テレワークの簡単な説明から。
テレワークは情報通信技術(ICT)を活用し時間や場所の制約を受けずに、柔軟に働く形態のことを指します。
コロナ対策の一環としてスタートした会社も多いですが、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方として定着しつつありますね。
通勤がなくなるため、時間の節約や満員電車からの解放など、良い点もありますが悪い点もあります。
簡単にですが、テレワークの影響をそれぞれまとめてみます。
テレワークのメリット
よく言われるのは通勤時間の削減。
朝早く起きて支度をして、満員電車に揺られて会社に辿り着く…。
とにかく、通勤はストレスが凄い!という人も多いのではないでしょうか。私もそうです。
そんな通勤がなくなるのは一番の魅力ですよね。
あとは、黙々と仕事をしたい人や雑談が苦痛な人だと、テレワーク大歓迎の人も多いのでは。
一報、企業側からすると通勤費の削減が見込めますね。
テレワークのメリット 代表例5つ
- 通勤時間の削減、満員電車を回避できる
- 人間関係のわずらわしさが無くなる
- プライベートの時間が増える
- 通勤費の削減
- コロナ感染の低下
テレワークのデメリット
まず一つ目に上げられるのは、家に仕事を持ち込んでいる事です。
今までは通勤によって仕事とプライベートが分けられていましたが、それがあいまいになってしまいます。
そうなると、家にいるときも仕事のことを考えてしまったりだとか、残業時間が多くなってしまうことも。
また、家でテレワーク出来る環境を用意できればいいですが、できない場合はそれだけで大きなストレスになりますよね…。
仕事に集中できなかったりだとか、上司や同僚とコミュニケーションをとるのにも一苦労しそうです。
それと一時期「コロナ太り」なんていうワードも流行りました。
通勤時間って意外に運動だったんだ…と感じるこのワード。
テレワークだと家にずっと居ることになるので、意識して運動をしないとあっと言う間に体重が…。
テレワークのメリット 代表例5つ
- 仕事とプライベートの境目があいまいになる
- 運動不足
- コミュニケーション不足
- 慣れない在宅勤務のストレス
- 給料の減少や景気の低下
テレワークは新しい働き方の1つとして歓迎したい働き方ですが、社会全体がテレワークだとデメリットも大きいですね。
テレワークうつとは?
テレワークの長期化で、心身の不調を訴える人が増えているのは知っていますか?
外出自粛が広まった当初は、在宅勤務への戸惑いや感染への不安といった声がTwitterでも多くありました。
ですが、テレワークが長期化するとその悩みが、全身倦怠感などの身体症状や気分の落ち込みなどを訴える声に変わっている人が多いです。
もし、そういった心身の不調があって明確な原因が見当たらないとしたら、あなたもテレワークうつかも知れません。
テレワークうつとは、文字通りテレワークが原因で起きるうつのことです。
うつ病とは?
脳のトラブルのせいで起こってしまう、精神障害が主な症状です。
「憂鬱な気分」がずっと続く精神状態になってしまうことから、うつ病と言われています。
気分の落ち込みや、興味や喜びの感情の低下、疲れやすくなる、生命力の低下などなど、症状は心身ともに多岐にわたります。
現在、日本でうつ病の治療を受けている人は100万人以上います。
気分障害を含めたうつ病の障害有病率は6.7%。
もう少しわかりやすく言うと、15人に1人はうつ病になる可能性があります。
うつ病は、「心の風邪」と言われることがあります。
確かにその表現は間違いではないのですが、それは早期段階でのこと。
発見が遅れたりこじらせてしまうと、「風邪」ではなく「骨折」レベルになってしまいます。
職場や社会復帰をするのに数年かかってしまったり、再発することも。
テレワークは精神的不調になりやすい!?
テレワークにも向き不向きがあります。
1人で黙々と作業がしたい人には、とても嬉しい環境ですよね。
逆に、適度に刺激が欲しかったり、仕事とプライベートを上手く切り替えられない人は気を付けたほうが良いです。
人間は、大きな環境の変化があると自律神経が乱れて、身体に不調をきたす場合があります。
ただし、最初の1,2か月は状況を乗り切るために集中するためこなしてしまうことがほとんどですが、環境に慣れた頃に不調が出る人がとても多いです。
突然テレワークに切り替わったことで、今までスムーズ出来ていたことが出来なくなりませんでしたか?
人の目のない環境で自分で一人でパソコンに向かい仕事をする。
視界の隅にはテレビやスマホ、読みたい本やゲームが入っていたり。
今までは仕事で分からないことがあればすぐ聞けたけど、チャットやメールできちんと言葉にして送信。相手からの返信を待たなくてはいけない。
会社なら快適だったインターネットも家では通信速度がなんだか遅くて、ページを読み込むのも数秒待つ。
仕事の量も、以前よりは時間が掛かってしまうから勤務時間は長くなっていて…。
家だとなんとなく集中して仕事ができないし、ストレスを感じている…。
…なんていう働き方になっていたら要注意。
テレワークうつ一歩手前かもしれません。
テレワークうつの対処法は?
まずは、仕事とプライベートの境目をきっちりさせることが重要です。
勤務中は、通勤していたときと同じように着替えて身だしなみを整える。
視界に娯楽となるものは極力入れないようにして、オフィスにいるときと近い感覚で仕事に臨む。
一方でプライベートの時間には、リラックスできる部屋着に着替えるのも効果的。
それから、プライベートの時間には仕事には極力手を付けない。
今まで通勤やオフィスへの出社という形で仕事とプライベートを切り替えていたのを、別の形で切り替えるのが重要です。
また、身体を動かすのも重要で、特に朝の散歩はおススメです。
朝、太陽の光を浴びながら散歩をすると、セロトニンが活性化します。
セロトニンは、「心の安定」「癒やし」「やすらぎ」のもととなる静かな幸福物質。
気分や感情を安定させるほか、ストレスに対する緩和作用もあります。
朝15分の散歩を日常に取り入れることで、うつの症状が軽くなるといった実験結果も出ています。
テレワークうつまとめ
この記事のまとめ
- テレワークうつとは、テレワークからなってしまううつ病のこと
- テレワークは時間や場所にとらわれない柔軟な働き方でメリットも多いがデメリットも大きい
- テレワークうつになると、気分の落ち込みや全身倦怠感など心身の不調が出てしまう
- 直ぐに気づけば早めに治るが、こじらせてしまうと治すにも時間がかかってしまう
- テレワークうつの対処法は、仕事とプライベートをきっちりわけること
- 朝の散歩もテレワークうつには効果的
2020年9月に全国の総務担当者を対象に実施した調査があります。
回答者のうち73・3%が「テレワークの方が従業員のメンタルケアが難しい」と答えているそうです。
テレワークは顔が見えないため、企業側からしても状況を把握するのは難しいことなんですよね。
自分自身で管理していかないといけない分、朝の散歩などを取り入れてしっかり体調管理をしましょう。