経理をやっているとよく言われるのが「経理って具体的に何をしているの?」ということ。
なんか数字とかお金とか管理してるんだろうな…、みたいなイメージはあるみたいですが、具体的にどうして忙しいのかわからない人が結構多いです。
確かに経理は数字やお金と密着している職種ですが、外部からみると不透明な部分は多いかもしれません。
なので、今回は経理の基本的な仕事をピックアップしつつ少し具体的にまとめてみました。
これから経理職を目指す人、経理になったけど具体的にどういった業務をやるのかわからない人。
この記事を読んで少しでも想像を膨らませてもらえたら嬉しいです。
経理の仕事は主に3種類
経理は基本的には同じ仕事の繰り返しです。
けれど、毎日同じ仕事の繰り返しか、毎月同じ仕事の繰り返しか、もっと期間が空いての仕事の繰り返しか…とサイクルの期間によって大まかに3つに分けられます。
仕事に必要な知識量や経験値を考慮すると…難易度的には、日次業務>月次業務>年次業務になります。
経理の仕事の種類
日次業務:基本的に毎日同じことをやる
月次業務:仕事のサイクルが月単位
年次業務:仕事のサイクルが3か月~1年
日次業務
毎日ほぼ同じ仕事や、日々の現金・預金の出入りの記録する業務を「日次業務」と言います。
想像しやすいのは、現金での経費精算を担当する仕事などです。
精算しに来た人に現金を渡して、1日の終わりに現金を確認して、次の日も同じように仕事を繰り返す…。
といった感じですね。
他には、預金の入出金をチェックしたりといった基本的には毎日やる業務も日次業務に含まれます。
わりと単調な作業が多いため、初めて経理をやる場合は日次業務からスタートする場合が多いです。
経理の基本的な知識を学べる業務内容なのも特徴です。
現金の経費精算業務のおおまかな流れ
①営業の交通費や現金で事務用品を買った場合の現金精算をする。
②伝票や領収証などの添付書類の内容を確認する。
③その日の業務時間終了までに手元にある現金とその日精算した伝票の金額を計算して、収支が合うか確認する。
④精算した伝票の仕訳入力を行う。
月次業務
「月次業務」は約1か月間サイクルの業務です。
想像しやすい業務は…給与支払いなんかじゃないでしょうか。
給与は、毎月1回決まった日に支払いを行うために各種金額の確認を行って、各従業員へ振込を行っています。
そういった、1サイクル1か月の仕事を主に月次業務と言います。
(給与業務は会社によって、経理ではなく人事や総務がやっている場合もあるので注意です)
また、試算表などの作成も経理の大事な仕事になります。
ここでいう試算表とは、1か月の現金の流れなどの経理業務をまとめた表です。
1か月のまとめ表みたいなイメージですね。
ここで作った試算表は、経営会議などで使用する大事な資料になることが多いです。
経理の仕事の重要さが認識できるタイミングでもあります。
給与支払いのおおまかな流れ
①遅刻や欠勤、有給の有無など給与額の変動要因の確認を行う。
②各種税金確認や、社労士・税理士に金額計算の確認など行って給与額の決定を行う。
③給与額について振込を行う。
④仕訳入力を行う。
年次業務
年次業務は1年間の企業活動を数字でまとめる業務になります。
いわゆる「決算」と呼ばれるものですね。
年間の業績の把握や、財務諸表(貸借対照表、損益計算書)の作成、税金の納付額の把握などの業務を行います。
経理業務は、この年次業務に向かって仕事を行っているといって間違いありません。
因みに、もう少し突っ込んで決算を説明すると、1年間の活動で企業は黒字だったのか?赤字だったのか?を証明する資料作成になります。
また、期間については1年に1回、数字をまとめるのが基本なんですが、実は会社の状態によって期間が変わってきます。
子会社や海外に工場がある会社なんかは、合算した数字を出す必要もあります。
決算の時期は、経理なら残業する会社が多いです。
もし残業を避けたいのであれば、会社の規模や経理の人数によって決算の忙しさが変わるのを知っていた方がいいかもしれません。
経理業務まとめ
この記事のまとめ
- 経理の仕事は主に3種類
- 日次業務
・現金の経費精算業務のおおまかな流れ - 月次業務
・給与支払いのおおまかな流れ - 年次業務
ざっくりとですが、日次業務、月次業務、年次業務をざっくりまとめてみました。
簿記を勉強するだけだと、なかなかここら辺の知識は知らないことが多いですね。
経理に入ると日次業務からスタートする人が多いです。
日次業務では簿記の勉強をするだけじゃ分からない、実務独特のルールなども存在します。
始めは戸惑ったり、思った業務と違ったりで悩むかもしれませんが、ぜひぜひ経理に興味がありましたらその点も楽しんでもらえれば…と思います。